試験施工による観察記録と風洞実験データの結果をもとに開発
各地域の積雪量から設置高さを自由に選択できます
多層化の羽構造により風速を減少させることなく、雪を下流側に排出
羽状で、周囲の融雪を促進する効果があります
設置後に周囲の環境変化による性能低下が発生した場合、装置高さの嵩上げが可能
積雪地帯では建築物の屋根や屋上から外壁面より外側にせりだしてくる雪の塊(雪庇・せっぴ)が落下して、通行人に危害が及んだり、建物の窓ガラスなどに損害を与える事故が多発しています。雪庇は、成長している間に融雪結氷を繰り返して硬い雪となって落下するので大変危険です。
設置前
試験設置後の効果
雪庇は、降雪時の気温・風速・雪質の条件が揃った時に発生します。
風下側に低い段差がある場合、段差の部分では図のように気流が起きます。この時に雪が伴うと、段差外側に雪が付着して成長していくため、雪庇が出来ます。
建物の段差部分(屋根・屋上)に出来る気流の流れをスムーズに下流側に流し、かつ外壁面に沿って積雪以上の高さをもつことにより、雪だまりや雪庇の発生を防止する装置です。
気流の流れを変える整流板(羽)を多層に配置すると図のように建物から離れた場所に気流の渦が発生し、外壁に雪が付着しません。しかし、積雪量により装置の高さが屋上の積雪面よりも低くなると、雪庇が発生するようになるため、設置場所の諸条件を考慮して高さを設計することが必要です。